田中 早苗 / Sanae Tanaka
田中早苗の作品は、主に乾漆技法によって作られています。
乾漆とは、麻布や和紙を漆で張り重ねたり、漆と木粉を練り合わせたものを盛り上げて形作る方法で、興福寺の阿修羅像に代表される彫像制作にも用いられているように、自由な造形が可能な技法です。
田中はその造形力に優れ、そこに確かな漆塗りの技術が重なることで、美しい佇まいの作品が生み出されます。
田中 早苗
1970 神奈川県横浜市生まれ
1991 高岡短期大学漆工専攻 卒業
1992 同学専攻科 修了
2008 「トモル工房」設立
日本人に昔から馴染みのある漆という素材を知り、興味を持ってその世界に足を踏み入れる。
現在、富山県井波町において日常の中にある心に留まった「こと」や「もの」を切り取り、主に乾漆技法を使って表現活動をしている。