城端別院善徳寺「虫干法会」と富山の土徳をめぐる旅(2023.7.22〜23)

2023.07.15 / イベント

夏の富山へお出かけされませんか?

およそ550年の歴史を持つ名刹・城端別院善徳寺には1万点と言われる宝物があり、年に1度勤められる「虫干法会」において、その中から約500点が寺院内に所狭しと展示されます。前田家や豊臣秀吉など大名ゆかりの品々、美術工芸品、仏教関係の品など価値ある宝物を間近で鑑賞できる貴重な機会です。

また、疎開をきっかけに板画家・棟方志功が富山に7年近く暮らしていたことで、民藝運動の創始者・柳宗悦も富山を何度も訪れ、厳しくも豊かな自然と共に暮らす人々のさまを見て、「この地には『土徳』がある」と言ったそうです。その『土徳』にインスパイアされ、民藝思想の集大成と言われる論文「美の法門」をここ善徳寺で書き上げた柳宗悦。虫干法会では、柳が滞在した部屋がそのまま残され、そこに民藝ゆかりの品々も多数展示されます。

本ツアーでは、「虫干法会」拝観を中心に富山の土徳を巡ります。
1日目は、棟方が最初に疎開したお寺で世界中の民藝品をコレクションする民藝館でもある「光徳寺」を拝観し、日本民藝協会理事で僧侶の太田浩史氏に「富山の土徳と民藝」についてお話をうかがいます。

2日目は、富山で最後の1軒となった絹織物工房・松井機業さんを訪問して、ものづくりに息づく土徳を体感。お昼に善徳寺名物・さばずしをいただいた後、「虫干法会」を僧侶の解説付きでじっくりと拝観します。

1日だけでも参加可能ですし、宿泊付き(楽土庵)プランもご用意しています。


DAY 1 7月22日(土)

13:20 「光徳寺」集合

13:30 「光徳寺」拝観 (案内:高坂道人住職)

14:30 日本民藝協会理事・太田浩史さんによるお話『富山の土徳と民藝について』

15:30 福光銘菓「おやき」をいただきながら、 高坂さん・太田さんと交流

16:30 移動

17:00 「楽土庵」にチェックイン&ウェルカム抹茶(宿泊プランのみ)

19:00 イタリアンレストラン「イルクリマ」にて夕食

躅飛山 光徳寺

文明3年(1471年)に建立された500年以上の歴史をもつ浄土真宗寺院で、蓮如上人の直筆類や法宝物を所蔵している。住職の高坂貫昭氏と棟方志功に親交があったことから、数多くの名作を所蔵展示していることでも知られる。光徳寺の裏山を散策中の棟方志功が突如激しい霊感をとらえ、寺に駆け戻って一気に描き上げたという大胆荘厳な襖絵「華厳松」は当寺でしか見られない。他にも歴代住職が収集した世界の民藝品を多数展示している。


太田浩史

1955年富山県生まれ。真宗大谷派大福寺住職・日本民藝協会常任理事・となみ民藝協会会長。大谷大学文学部卒。2007年から日本民藝協会常任理事を務める。「土徳」をモットーに、地域の風土やお講を大切にした教化の必要性をうったえる活動を行なっている。


DAY 2 7月23日(日)

09:50 松井機業さん集合

10:00 松井機業さんの工房訪問(案内 6代目・松井紀子さん)

11:30 移動

11:45 城端別院善徳寺で「お斎」ランチ(名物・さばずし付)

13:00 城端別院善徳寺「虫干法会」拝見と善徳寺ミニツアー(僧侶による案内付、後半フリータイム)

15:30 お茶とお菓子で休憩・交流

16:30 現地にて解散

松井機業

戦国時代末期の天正時代、城端別院善徳寺がこの地に移ってきたことから始まったとされる、城端の絹織物。五箇山の生糸をタテ糸に、福光の玉糸(2頭の蚕が共同で1つの繭をつくった「玉繭」からとった糸)をヨコ糸に使用した「しけ絹」は、江戸時代には「加賀絹」として加賀藩に庇護され、隆盛を誇った。現在この「しけ絹」を富山県内で製織しているのは松井機業のみ。6代目の松井紀子さんが、その新たな使い方を提案するブランドを立ち上げ、ハレの日に使えるアイテムを提案している。

城端別院 善徳寺

本願寺第8代蓮如上人によって開基され、現在は東本願寺(真宗大谷派)の別院となっている。浄土真宗の開祖、親鸞聖人直筆の「唯信抄」や加賀藩前田家から拝領した宝物など、約1万点の寺宝を所有し、毎年7月22日から約1週間行われる虫干法会では、宝物の一部が一般公開される。民藝運動家・柳宗悦氏が昭和23年(1948年)夏にこの寺院に滞在し、『美の法門』を書き上げたことでも知られる。

申し込み・問い合わせは 水と匠問い合わせフォーム より

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